「ヤドカリ」といえば海の中のイメージがありますが、今回は陸で育つ”オカヤドカリ”について飼育方法をしっかりと解説していきたいと思います。
私が何年も育ててきたからこそ分かったことについても徹底的に話していきますので、ぜひご覧になってください。

目次
オカヤドカリの飼育難易度は「D(簡単)」です。ただ、落とし穴が複数あるので、適当に飼えるわけではまったくありません。
南西諸島に住む生物だからこその難しいポイントもありますので、詳しく解説していきます。
1.注意点※絶対守れ!
いきなり口調が強くなりましたが、オカヤドカリを飼う上で絶対に守らなければならないことが複数あります。それは、
守ること
・採集は絶対にしない!(法律違反)
・責任をもって飼う(外に逃がさない)
ということです。特に、「採集は禁止」というところに注目です。オカヤドカリは天然記念物に指定されています。そのため、普通の人が採集するのはもってのほか違法です。沖縄などに生息していますが、触らないように気を付けましょう。
さらに、逃がすことも絶対にしてはいけません。
2.どこで買える?
これに関しては答えは2つあります。
1つ:ホームセンターや専門店で買う
2つ:ネットで買う
どちらでも構いませんが、ネットの場合はしっかりと写真や説明文をよくみて購入しましょう。死着保証等の有無も確認しておくと安心です。
3.飼育する前の準備
買うときには、まず事前準備をしてからにしましょう。下に、準備するものなどについてまとめてみました。
3-1.準備するもの
オカヤドカリに必要なのは、
道具
・飼育ケース
・飼育用の砂
・水
・木や隠れられるもの
・昆虫ゼリーやオカヤドカリ用の餌
・水飲み場、餌やり場用の容器
・脱皮、引越し用貝殻
です。
これらは、最低限揃えましょう。
以下、詳しい解説です。
- ケース→30×30×30cm以上。ガラス水槽でも大きいプラケースでも可
- 砂 →オカヤドカリの地面。潜ることもある。後に詳細。
- 真水 →水は必要だが、別のケースに少し入れる程度。
水飲み場に入れたり、湿らせたりするため。
- 木など→隠れ場所は必須。木の繊維でできた隠れ家などがおすすめ。
- 餌 →雑食性だが、オカヤドカリ用の餌があると安心。
- 小容器→水を溜めておく。餌置き場。小さめで良い。後に詳細。
- 貝殻 →脱皮など、体が大きくなると貝殻も換えます。
3-2.砂についての詳細
砂はご自身のレイアウトによって必要量が違うと思います。数匹なら数Lあれば安心です。川砂より、沖縄の砂をイメージしていただければわかると思いますが、さらさらとした砂を入れます。白い砂です。
潜れるように、一部でもよいので必ず砂の深さが15cm以上の場所をつくります。
脱皮や冬眠時に砂に潜るので、なければ死活問題になります...。
3-3.餌について
餌は先ほど言った通り雑食性なので、特に指定はありませんが(生肉とかはもちろんダメです笑)、「オカヤドカリ用の餌」や「プロゼリー」というものを使っています。この2つでもOK。
食べる量は少ないので、あげる量はオカヤドカリの様子をみながら。基本的に数日(2~3日)に一回餌を換えます。
冬季はエサはまったくあげません。
3-4.おすすめの隠れ家、水・餌用ケース
ケースについては、なんでもOKです。陶器でもプラスチックでも、ゼリー用の売っているものでも可です。横幅が5cmあれば大丈夫。
隠れ家については、私はココナッツの繊維を使った”本当の家”のような隠れ家を使っています。↓
霧吹きは数日に一回、冬でも夏でもやります。南西諸島は亜熱帯なので、一年中湿度が高いです。その環境に合わせるため、冬でも水だけはしっかりとやりましょう。
3-5.レイアウトづくり
①ケースのサイズは30×30×30cm以上がおすすめ。ガラス水槽でも◎。そこに砂を入れます。全体が砂に覆われるようにして、少し厚みを出します。砂を好みの形に整えます。ここで15cm以上砂を入れても問題ありません。その場合には②は飛ばしてください。
②その後、小さいケース(蓋がないプラケースなど、深さがあるとよい)を入れて、そこに砂を入れます。満タンになるまで入れて、ここを脱皮用スペースにします。
③ケースの余った場所に水が入ったケースとエサが入ったケースを入れます。
④隠れ家や木など、他のオプション品を入れて完成。
飼育ケースをおしゃれにしたい人は、飾りを④のときに多く入れます。ケースが広い人に限定し、ケースが狭い人はできるだけ飾りは撤去しましょう。
4.オカヤドカリの種類、購入時の注意
オカヤドカリにも種類がありますが、私がおすすめするのは
「オカヤドカリ」と「ムラサキオカヤドカリ」です。

ムラサキオカヤドカリは強いイメージです。オカヤドカリもしっかり飼えば全然強いです。
違いとしては、その名の通りムラサキオカヤドカリは紫色です(笑)珍しいのですが、少し価格が高いです。
ただ、購入時の注意として、複数匹飼うなら、同じくらいのサイズのオカヤドカリを買って、できれば大きいサイズのヤドカリを買いましょう。
私は
少し違うサイズのヤドカリを入れて、喧嘩したのか何なのか死んでしまいました。特に小さいサイズのヤドカリだと危ないので、
ある程度大きい個体を選ぶと体力的にも安心です。
5.飼育方法
飼育は、餌をあげることと水を換えることの繰り返しなのでかなり楽です。砂が汚れれば掃除もしますが、あまりしょっちゅうやることではないので、飼育できる生物のうちではかなり手間が少ない少ない部類に入ります。
餌は毎日飼育ケースに置いておいて、水もケースに入れてそのまま置いておきます。オカヤドカリは水なしでも生きられるわけではないので気を付けましょう。
海水を入れてもOK。私も昔は水と人工海水それぞれ容器に入れて飼育していましたが、海水はなくても問題なく飼育できています!
飼育砂が乾燥するので、定期的に霧吹きをしてあげましょう。1日1回が目安です。毎日朝にやるなど、時間を決めると良いでしょう。
やること
・しっかりとエサにカビが生えないうちに交換する
(昆虫ゼリーの場合、数日で腐る)
・水は腐っているかわからないので早めに交換
(2日に一回程度)
・霧吹き(1日1回)
数か月から数年に1回、脱皮をします。大きい個体だとあまり脱皮をしないので、死んでしまうリスクも低くなります。その点でも大きい個体を購入するのをおすすめしますが、お値段は高いです。
6.夏場の管理
夏場には強いです。南西諸島に生息しているくらいですから、特に心配することはありません。餌が腐りやすいので、その点は注意です。水も積極的に交換すると無難。
ただし、沖縄の温度を極端に超えるような高温の場所は避けましょう。
7.冬場の管理
冬の方が心配です。こちらは詳しく管理方法を説明していきます。
11月くらいになると、エアコンが効かない部屋でも、効いていても基本的にですが冬眠します。越冬するために砂の中に潜ります。そのため、深い砂が必要なのです。
このまま4か月以上、春まで砂から外に出ない場合があるので心配になりますが、大丈夫です。餌は冬眠中はあげなくてもOK。
ヒーターを入れてあげてもよいです。特に北日本の方々は、ヒーターがないと死んでしまうかもしれませんので、積極的に検討しましょう。
8.冬場じゃないのに砂に潜って出てこない場合は?
この場合は基本的に「脱皮」か「殻替え」です。体が成長していくとそれに伴って殻がきつくなるので、殻を変えます。また、脱皮のために砂に潜ることもあります。
個人的には冬眠よりも緊張します。特に脱皮だと1ヵ月以上外に出てこないこともざらにあるので、間違っても掘り起こすのはやめましょう。
9.Q&A
ここからは意外に困る・心配なことをピックアップして、質問にお答えします!
9-1.ヤドカリがずっと隠れ家にこもったままですが?
問題ないです。人に慣れないうちはなかなか姿を見せてくれなかったり、すぐに殻に隠れたりするのでそれは普通です。
9-2.オカヤドカリ用の遊び場(ジャングルジム)は要りますか?
どちらでも大丈夫です。私は高低差をつけたレイアウトなので、使っています。
あるとたまに遊んでくれますが、基本は隠れ家に隠れています。
9-3.春になってもなかなか冬眠から覚めない
基本的に大丈夫ですが、夏まで半年以上眠っているという場合は残念ながら脱皮などに失敗してしまった可能性があります。
逆に冬になってもなかなか冬眠しない場合はあまり心配はありません。
9-4.すぐに死んでしまう
その場合は、個体のサイズが小さすぎるか、複数匹飼って喧嘩で負けてしまったことが考えられます。ある程度大きいサイズのヤドカリ、そしてなるべく広いケースで少ない匹数で飼育しましょう。
9-5.寿命は?
長ければ2桁に乗るかもしれません。結構長生きで、私は今3~4年は生きています。
9-6.病気にかかる?
基本かかりません。一度も体調を崩している姿は見たことがないです。
10.まとめ
オカヤドカリの飼育方法について大体はわかりましたでしょうか。
まとめ
・初心者でも手間が少ない
・なるべく大きいケースで飼育
・水や貝殻を入れるのを忘れない
・冬や脱皮時は数か月姿を見せないことも
とてもかわいいオカヤドカリですので、みなさんも購入してみてください!